映画『The Straight Story』を観る。
- 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
- 発売日: 2012/07/13
- メディア: DVD
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デヴィット・リンチ監督作。アイオワ州のローレンスに住む老人アルヴィン・ストレイトが時速たった8kmの芝刈り機に乗ってウィスコンシン州に住む病気で倒れた兄に会いに行く物語。総距離560km。日本でいえばちょうど東京ー大阪間くらいだろうか。そんな距離を芝刈り機で行ったのである。
ロードムービーというだけあって、途中、途中に出会う人との触れ合い、焚き火を囲んでの語り合いなどがしっかり描かれていて大満足。まさに旅の醍醐味。語り合いは欠かせない。俺は飲み屋でウェーイみたいなノリは死ぬほど嫌いだけれど、こんな語り合いには少しばかり憧れたりする。
人生を長く生きたアルヴィンが、時に若い娘に家族の大事さを語り、時に青年に老いることについて語ったりする。
「それじゃ歳をとってから最悪なことは?」「最悪なのは若いころを覚えていることかな。」
明日、明後日のことすらわからない俺が、アルヴィンの歳まで生きているかどうかはまったくわからないけれど、もし俺が歳をとり老人になったとしてたら、今の俺をどう振り返るのだろうかと考えてしまった。若い頃は生きるのがつらい、つらいといっていけれど、それはまだまだ序の口だったと振り返るのか、意外そうでもなく歳をとって楽になったと振り返るのか。
「皆忘れようとする。そういう奴はすぐわかる」